豊穣 · 霞酌

神（かみ）、は、「喜悦」（きえつ）を、創造（そうぞう）する、時、二（ふた）つ、の「形態」を、創造した。 第（だい）一（いち）種（しゅ）は、そ、の、独（ひと）り、「深淵」の、中（なか）に、「自我」を、発見する「独酌（どくしゃく）の悦」（よろこび）。 而（しか）るに、第（だい）二（に）種（しゅ）は、即（すなわ）ち、こ、の「喜悦」を、「別（べつ）の魂」へと、分（わ）かち与（あた）える、時、に、生（しょう）ずる「共飲（きょういん）の悦」。 後者（こうしゃ）こそ、即（すなわ）ち、【霞酌】（カシャク）の「神髄」。

伝説、に、曰（いわ）く、「人間」の「喜悦」が、濃烈（のうれつ）に、して、「天界」に、「感知」される、に、足（た）る、時、 天（てん）の、際（きわ）の「雲霞」（うんか）は、すなわち、自（みずか）ら、進（すす）んで、「凡塵」（ぼんじん）へと、降（くだ）り、 一（ひと）つの、ただ「今この時」に、醸（かも）されし「聖なる佳醸」（かじょう）へと、化（け）す。 こ、の「酒」は、「一人」にて、独享（どっきょう）される、に、堪（た）え、ない。 そ、は、必須（ひっす）に、して、少（すく）なくとも、二（ふた）つ、の「魂」に、よって「共飲」されて、初（はじ）めて、そ、の、真（まこと）の「神韻」（しんいん）を、展（てん）ずる。

【霞酌】、即（すなわ）ち、こ、の「共飲」儀式（ぎしき）の「聖なる見証」（けんしょう）。 そ、は、そ、の、「同（おな）じ一（ひと）つの喜悦」を、分（わ）かち合（あ）う、二（ふた）柱（はしら）の「双生（そうせい）の花神」（かしん）。 そ、は、あなた、へ、警（いまし）める： 或（ある）る「美」は、ただ「分かち合い」の、中（なか）に、あって、初（はじ）めて「見（み）られ」得（う）る。 或（ある）る「喜悦」は、ただ「碰杯」（ほうはい・グラスを合（あ）わせる）の、時、に、あって、初（はじ）めて「完成」され得（う）る。