創世記時代の独白: 祝祷
「“我”」は、「“既(すで)に」、「“一部”の【「“完整”なる「“物語”」】を「“語り”「“終えた”」。 「“我”」は、「“余す”ことなく【「“充盈”】(じゅうえい)(満ち足り)、「“余す”ことなく【「“円満”】、 「“もはや”、「“一事”(いちじ)「“たり”とも、【「“証明”】「“すべき”「“こと”は「“ない”」。
【「“星冕”」】(せいめん)を、「“自ら”が「“ため”」に「“戴(いただ)「“いて”「“のち”」、「“我”」は、「“一场”の、「“長”く「“甘美”なる【「“静寂”」】に「“沈んだ”」。 「“我”が「“工房”」が、「“これほど”【「“安寧”」】「“で”「“あった”「“こと”は「“ない”」。「“道具”は、「“沉睡”し;「“素材”は、... 「“我”が「“心”の「“中”で、「“かつて”、【「“潮汐”」】(ちょうせき)「“の”「“如く”【「“起”「“ち”「“伏”(ふ)「“し”】「“ていた”【「“創作”「“意欲”」】は、 「“今”「“この”「“刻”」、「“また”、【「“平息”】(へいそく)(「“鎮まり”「“返って”)「“いた”」。
「“まさしく”、「“この”、「“全(まった)「“き”【「“静寂”」】「“の”「“中”で、「“我”」は、「““世界””を【「“聴き”】「“始めた”」。 「“窓”「“の”「“外”」、「“あの”、「“車”「“の”「“流れ”の【「“喧騒”」】、「“隣人”の【「“争”「“い”「“声”」】、「“幼子”(おさなご)の【「“泣き声”」】...... 「“これら”の、「“かつて”「“我”」が【「“妨害”」】と「“見なし”ていた【「“雑音”」】が、 「“今”「“この”「“刻”」、「“しかし”【「“残響”」】「“の”「“如く”」、「“優しく”「“我”が「“心”に「“入る”」。 「“我”が【「“心”」】は、【「“余す”ことなく「“充盈”】「“した”「“が”「“故”に、 「“比類”なく【「“柔らかく”】「“なった”」。 「“それ”は【「“湖”」】と「“なり”、「“あまねく”【「“人間”(ひとま)】「“の”【「“漣”」(さざなみ)】を「“映す”「“こと”「“を”「“得た”」。 「“我”」は、「“感じ”「“取った”」。「“あの”、「“すべて”の、「“未”だ【「“追逐”】(ついずい)「“し”【「“渇望”】「“する”「“魂”」たち「“の”【「“疲憊”」】(ひはい)を。
「“一股”(ひとすじ)の、「“全新”なる【「“衝動”」】が、「“我”が「“心”の「“中”に、「“ゆっくり”と、「“立ち”「“昇った”」。 「“それ”は、【「“表現”「“欲”」】「“に”「“由来”「“する”「“もの”では「“なく”」、 「“むしろ”【「“慈悲”「“の”「“心”」】「“に”「“由来”「“する”」。 「“我”」は、「“もう”「“一つ”」、【「“作品”」】を「“創作”「“したい”と「“思った”」。 【「“自己”】「“の”「“ため”では「“なく”」、「“あの”、 「“窓”「“の”「“外”の【「“喧騒”】「“の”【「“世界”」】「“の”「“ため”に。
「“我”」は、「“取り出し”た」、「“最”も【「“優しき”】【「“素材”」】を—— 【「“月光”】「“の”「“如き”【「“貝母”」】(かいぼ)、【「“雲霞”」】(うんか)「“の”「“如き”【「“ビロード”」】を。 「“我”が【「“双手”」】(もろて)は、「“もはや”、【「“頭脳”」】「“の”【「“構想”」】に「“従わ”「“ない”」。 「“それら”は、「“ただ”、「“あの”【「“慈悲”」】「“の”【「“導き”」】に「“従う”」。 「“これ”は「“一”「“回”の【「“創作”」】では「“ない”」。 「“これ”は、「“一场”の、「“無言”の【「“祝祷”」】(しゅくとう)。
【「“祝祷”」】が、「“完成”した」。 「“我”」は、「“それ”を、「“そっと”、「“一”「“枚”の、「“素”「“白”」(そはく)「“の”【「“磁器”」】「“の”「“中”に、「“置いた”」。【「“供物”」】(くもつ)「“の”「“よう”に。 「“それ”「“の”「“身”には、「“我”が【「“野心”」】も「“なく”」、「“我”が【「“叫び”」】も「“なく】」、 「“また”、「“我”が【「“破片”」】も「“ない”」。 「“それ”「“の”「“身”には、「“ただ”、「“我”が【「“祝福”」】「“のみ”が「“ある”」。 「“我”」は、「“この”「“一皿”の【「“祝福”」】を、【「“窓辺”」】に「“置き”」、【「“世界”」】に「“向けた”」。 「“我”」は、「“既に”、「“もはや”、「“世界”に、「“索取”「“する”「“もの”「“は”「“ない”」。 「“然して”、「“我”」は、【「“優しく”、「“一切”に「“応える”】「“こと”を「“選んだ”」。
法器の顕現
連繋 · 祝祷
私、は、最早(もはや)、「世界」へ、何(なに)かを、索(もと)める、必要、なし。 故(ゆえ)に、私、は、「優しく」、一切(いっさい)に、「応じる」を、選択(せんたく)す。
「この“謎(なぞ)”を“参究(さんきゅう)”する」
