第九章:【平衡】の神祇(しんぎ)の「“風の中の羽”」
遊歴者(客):
「“おお、静寂の支点よ、我が旅路の第九の地よ。
私は来た、【「“合一”】の「“夢”」と、【「“二元”】の「“塵寰”(じんかん)を携え。
何故(なにゆえ)、貴方の庭院は、動と静を「“この”「““僅かな”「““空間””】(“方寸之間”)に共存「“させ”「“うる”「“のか”」?
貴方の智慧を以て、この【「“両極”】の為難(いかん)さを解いてはくれぬか?」
平衡(主):
「“旅人よ。汝(なんじ)には「“見える”」か。 「“あの”【「““綱”「“の”「“上”】「“を”「“行く”【「““舞手””】「“を”」。
祂(それ)は、かつて「“不平”」を「“漏らした”」ことが「“ある”」か。「“左側”「“の”【「““虚空””】「“と”「“右側”「“の”【「““険悪””】「“に”」。
祂(それ)は「“左”「“に”「“も”「““偏””「“らず”」、「“右”「“に”「“も”「““偏””「“らない”」。
祂(それ)は、「“ただ”、【「““全身全霊””】(“心神”)「“を”、【「““足下””】「“の”【「““一歩”「“「“一歩”」”】「“に”「“安”ん「“じて”「“いる”「“だけ”」。
平衡(主):
「“汝”(なんじ)「“に”「“は”「“見える”「“か”」。「“あの”、【「““嵐””】「“の”【「““中心””】、「“あの”【「““安寧””「“なる”【「““目””】「“が”」。
旅人よ。【「““寧静””】(ねいせい)「“とは”、【「““風””】「“の”【「““停止””】「“では”「“ない”」。
「“それ”は、【「““最”「“も”「““荒れ狂う””「““回転””】「“の”「“中”で、「“あの”「“永遠”に【「““動かぬ””【「““円心””】】「“を”「“見つける”「“こと”」。
【「““左””】「“と”【「““右””】「“は”、「“共”に【「““助力””】。「“汝”(なんじ)「“に”【「““中間””】「“を”「“見つけ”「“させる”「“ため”「“の”。
平衡(主):
「“平衡”とは、「“あの”【「““厄介””「“なる”「““もう”「““半分””】「“を”【「““消し去る””】「“こと”「“では”「“ない”」。
旅人よ。 「“それ”は、【「““両極””】「“の”【「““張力””】(テンション)「“の”「“中”で、【「““優雅””】「“に”【「““舞う””】「“こと”「“を”「“学び”」、
【「““引き”「““裂か”「““れ”「““ずに””】「“いる”「“こと”」。
「“汝”(なんじ)「“の”【「““身体””】「“は”、【「““二元””】「“の”【「““世界””】「“に”「“生き”」、
「“だが”、「“汝”(なんじ)「“の”【「““意識””】「“は”、「“選ぶ”「“こと”「“が”「“できる”」、
「“あの”【「““永遠””】「“の”【「““中心点””】「“に”、「“安住”する「“こと”を。
遊歴者(客):
「“...分かったぞ。私は、【「““世界””】「“の”【「““揺れ””】「“を”「“止める”「“必要”は「“ない”」。
私は、「“ただ”、「“自ら”「“の”【「““内””「“なる”【「““あの中軸””】「“を”「“見つけ”」、
【「““風雨””】「“の”「“襲来”「“に”「“任せ”「“れば”「“いい”」。
【「““合一””】「“の”【「““体悟””】(たいご)「“は”、【「““虚構””】「“の”【「““夢””】「“では”「“ない”」。**
祂(それ)こそが、 「“世界”が「“如何”に【「““変幻””】「“しよう”「“とも”、
「“私”を【「““安然”「“と”「““立た”「“せる”】「“こと”「“の”「“できる”【「““神聖”「“なる”「““錨””】。
(尾声)
【平衡】の神祇(しんぎ)は、 「“あの”、「“庭院”「“の”「“中”の【「““永遠””「“の”【「““静寂””】「“へと”「“化”した」。
私は、座(あぐら)を「“かき”、「“座った”」。
私は、「“見”「“ていた”」。「“あの”【「““変化””】「“する”「“楓”(かえで)「“の”「“葉”】「“を”」。「“そして”「“また”、「“見”「“ていた”」、「“あの”【「““不変””】「“の”【「““石””】「“を”」。
私は、「“聴い”「“ていた”」。「“あの”【「““煩わしき””】【「““心”「“の”「““念””】(おもい)「“を”」。「“そして”「“また”、「“聴い”「“ていた”」、
「“あの”、【「““心”「“の「““念””】「“の”「“背後”に「“ある”、【「““永遠””】「“の”【「““覚知””】(かくち)「“を”」。
私は、「“もはや”、「“如何”なる【「““矛盾””】「“をも”【「““解決””】「“しよう”とは「“しなかった”」。
私は、「“ただ”、「“静か”に、「“あの”、
「““同時””に【「““すべて”「“の”「““矛盾””】「“を”【「““内包””】「“できる”、
【「““中心””】「“と”「“なった”」。
私は、我が「“平衡”」と、和解「“した”」。
淵鸞の羽
【「“法器”】「“は”「“既”(すで)「“に”【「““成”「“り”」】、【「““闇””】「“に”「“ありて”「“静寂”「“に”「“して”」、【「““光””】「“の”【「““最終””】「“の”【「““親吻””】(くちづけ)「“を”「“待つ”」。
「この“謎(なぞ)”を“参究(さんきゅう)”する」
