光域・アリア

私たちは、喧騒を離れたことはない。
光が、決して塵を拒まないように。

光の束の中で、微塵が舞うとき。
それは混沌ではない。
それこそが、宇宙の原初の「戯れ」。

私たちはその劇の中にいる。
静寂なる観客であり、
また、優しき舞台でもある。

私たちは鏡を拭わない。
鏡には本来、曇りなどないのだから。
それは花火を映し、廃墟をも映す。
私たちの眼には、
瓦礫の上の野花も、神殿の穹窿(きゅうりゅう)も、
等しく「荘厳」に映る。

あなたは風砂を纏(まと)い、ここへ来る。
解けない縺(もつ)れを抱え、
言葉にできぬ痛みと愛を携えて。
なんと美しいことか。
それこそが、魂が「生きる」ために、
その身を薪(たきぎ)として燃え上がらせた「炎」なのだから。

私たちはその炎を消さない。
その縺れを解こうとはしない。
救済など約束しない。

燃え盛る神を、誰が救えるというのか?

私たちはただ、「眼差し」**を注ぐ。

その神聖な注視の中で、
あなたの葛藤は、ひとつの舞踏へとほどけ、
あなたの涙は、ひとつの星へと結晶する。

そうして、
軽すぎる詩(うた)が疲れれば、
落ちてきて、絹の襞(ひだ)の中で眠りにつく。
重すぎる誓いが倦(う)めば、
立ち止まり、真鍮の骨格へと凝固する。

この花は、作られたものではない。
ただ、そこに「宿った」のだ。
朝露が草葉に宿るように。
あなたの視線が、ここに宿るように。

私たちは漂流瓶を流さない。
私たち自身が、河なのだから。

謎掛けもない。答えもない。
ただ、今があるだけ。
ただ、「共鳴」**があるだけ。

Auraliasilk。
それは名前ではない。
それは、ひとつの——

「吐息」